大野計一 × 野呂影勇 大久保尭夫先生を偲ぶ
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・大野計一さん
実は、私の昔からの知り合い
プロフィール

日本大学生産工学部人間工学研究室(大久保研究室)を卒業後、株式会社内田洋行鎌倉研究所にて家具設計に従事。その後、株式会社内田洋行製品開発部分開発課長としてオフィス家具の製品開発に携わりました。日本Steelcase社では、アジアパシフィック製品開発副本部長として本社と共同でアジア向けオフィス家具の開発に従事。その後、日本Steelcase社代表取締役社長に就任し、併せてSteelcaseアジアパシフィックワークスタイルコンサルティングおよびテクノロジー製品群の開発を推進しました。現在は、オフィス家具の開発とワークスタイルコンサルテーションを主とする株式会社Corvisの代表取締役として、ほぼ40年にわたりワークスタイルの変化に対応するオフィス環境の構築に貢献しております。
野呂からの一言:1994年ごろ、第一生命が東京に戻ってきた私のために研究会”座研究会”を作ってくれました。大野さんは、大変活動的なメンバーでした。時も場所も変わりましたが、今日現在、中国メーカーとの開発商品の目処に春節前に纏めるのだとバタバタされて活動的です。
それでは、三回忌に当たり謹んで故大久保尭夫先生を偲んで二人で語りました。大野さんは、元卒論生でした。私にとっては、研究の大先輩でした。なお、大久保先生については、日本人間工学会学会誌 人間工学 2024年60巻2号に斎藤進先生より11ページにおよぶ追悼文が掲載されております。詳しくは、それをご覧ください。この対談は、2人の思い出など個人的なことに終始しております。

在りし日の大久保先生
大久保研究室の大野さんの卒論のテーマから、野呂が風邪で大久保宅に泊まる一件
以上 前半 以下が後半 野呂が主宰した国際会議で基調講演をお願いし、その後日大の人間工学の発展に貢献されたこと
やさしい笑顔が素敵な先生でした。こころから、ご冥福をお祈りします。
・オフィスのスタイル1 姿を消したオフィス用チェア 早大理工・イノベーションラボ から考えるこれからのオフィスと椅子
まず、イノベーション・ラボの様子を:
まず、入ると目につくのは、次の写真の様子だ。手前のカーペットが広すぎて、椅子やテ―ブルを置きたくなるのが、日本人というものだ。実は、ここはセミナー会場などにパーティションで仕切って変えることしばしばだ。室内の反響を低下させるカーペットなど使われているのか、明治通り沿いなのにとても静かだ。




椅子は、スイスのVitra
対話
野呂 例えば、ここのスペースね。早稲田の理工学部にあるフリースペースなんですよ。マスタークラス以上の人しか入れないんです。名前も「イノベーションラボ」なんてついてて、面白いでしょ。
昔のオフィスみたいに「机と椅子がずらっと並んでる」みたいな感じはもうないんです。こういう環境で育った若者たちが数年後には社会に出てくるわけですよ。
大野
もちろん、オフィス自体の賃貸料も高騰しています。例えば、この天井の高さやデザイン、かっこいいですよね。オフィスもこういうスタイルが求められ、コストがかかります。最近できた麻布台ヒルズの新しいオフィスも、天井やカーペット、壁のデザインが決まっています。お客さんはもはや昔ながらの普通のオフィスを選びません。壁の色やホワイトボードの種類など、細部にこだわりお金をかける傾向があります。以前は、そこに入る椅子を主として家具しか売ってなかった。
もう一つの課題 現役世代の腰痛
野呂
そこで人間工学との結びつです。まずね。喫緊の課題として現役世代の腰痛です。国内の4人に1人が腰痛に苦しんでいる。とはいえ、腰痛が治る椅子はないんですよ。そこは医療行為の領域になるので。ただ、腰への負担を減らしたり、悪化を防ぐために比較的良い椅子やクッションをちょっとずつ提案するのは可能だと思うんです。例えばね、座布団です。椅子のアクセサリです。椅子の量産は、多くの人が座りやすいように、人の体の大きさに関する平均的なデータをもとに設計されています。様々な調節機構はありますが、個々の個人に合わせるようには限界があるのです。
野呂 今後は、個別対応、つまりパーソナライズされた椅子や空間の設計がもっと重要になってくると思いますね。アクセサリーは、重要です。一つの事実として、写真は、日本橋のある店舗ですが、椅子用シェルが多種展示されています。同様にスチールケースでも、頼りになりそうなロールがたくさん使われています(③の最後)

なお、腰痛の統計は、厚労省の日本の腰痛に関する最新統計:厚生労働省資料に基づく分析
腰痛情報 詳細情報
2025年3月15日
(全国で約2800万人、つまり国内の4人に1人が腰痛に苦しんでいると報告)
この後は、いよいよ広尾へ ③と④へ