最新 学会誌記事、学会報告そして講演 2019.3
学会誌記事
1 チューリッヒ工科大学人間工学スタッフとの共同研究が、早々と論文になりました。
Ergonomic aspects in the design of instrumentation for ophthalmic microsurgery 執筆者 Marino Menozzi 他、2019年3月、Zeitschrift fur Arbeitswissenscaft, Springer
要旨
本稿は、眼科顕微鏡手術における人間工学を扱う2つのプロジェクトを述べる。最初のプロジェクト(スイスチューリヒ工科大学グループ)は、顕微手術器具の設計を定量的に評価する方法の開発についてである。開発された方法は、顕微手術のための器具の使用条件を特に考慮する。この方法は一般の人を使って検証された。第2のプロジェクト(産業医科大・東北大・岐阜県生活技研・早大エルゴシーティングのグループ)では、顕微手術中の外科医の姿勢の改善を目的とて様々な対策が導入されている。対策の1つは、従来の顕微鏡の接眼レンズを通して画像を見る代わりに、50インチ4K-3Dモニタを使って顕微鏡画像(ヘッドアップ)を外科医に提示した。この対策により外科医はよりリラックスした姿勢での執刀を可能にする。さらに、マイクロ手術を行う際に3Dモニタまたは従来の顕微鏡を使用して手術する際の外科医の姿勢をサポートすることを考慮して、椅子が開発されました。評価のための方法として、Grid plotting testが開発・用いられた。
2 看護人間工学研究誌 vol.18 2018
ネット時代の看護研究―体験的IoT入門 単著
Nursing ergonomics in the Internet age― an experiential introduction to IoT research
病院の医師の働き方改革へのサポートツールの研究を例に挙げてIoT化のステップを紹介。人の動作情報の獲得からスマートフォンの画面表示までのステップをのべる。最近の手のひらサイズのセンサーについて述べる。従来の研究に対して、IoT化の最大の特徴は、結果が本人に直接アドバイスや警報の形で伝えられることである。IoT化は、看護や人間工学の研究者だけでは手に負えない。進め方についてもふれる。
学会報告 2019.3.7
1- bit sensing device for medical useの開発 -IoTにおける人間工学の試み
Development of a 1-bit sensing device for medical use― an attempt at the-IoT-based ergonomics
○1野呂影勇,2戸上英憲、3中川 翔、4藤巻吾朗、5渡部晃久、5近藤寛之
病院医師の働き方改革支援ツールとして、診療中の勤務時間や姿勢を評価するためのIoTシステムの開発が進められている。今回は、病院での最初の試行が報告される。椅子に取り付けられた7つの1ビットセンサーから得られたデータを分析し、それらをスマートフォンに送信する。この方式を1ビットセンシングデバイスと呼ぶ。 システムを使用して、医者はリアルタイムで働いている間彼の労働時間そして姿勢をモニターできる。このシステムを構築するために、1ビットセンサーが新たに開発されました。センサーから取得したデータは、システム内でアルゴリズムパターンに分類され、Bluetooth経由でスマートフォンに送信される。従来の研究とくらべ、人間工学に基づいたIoT研究の最大の特徴は、パーソナライズされた結果を作業中に知ることである。 2014年以来行ってきた1ビットセンサーの開発の歴史と将来の展望について述べた
講演
- 呼吸枕
- 医師用椅子(産医大版)の開発
- 取扱説明書
- 素材の特性から選ぶクッション
- 星観(プラネタリウム)椅子の開発
- 巻きずしロール
- 骨盤ざぶとん
- 仙骨サポート座布団
- 仙骨サポート座布団(SSZ)の効果の検証
- レストランの椅子
- 航空機用シート
- カーナビゲーション用リモコン
- アクセルとブレーキの踏み間違い 研究
- 講演ー実験と製品化人間工学 2017.7
- Ergonomics has an important role to play for supporting economic and industrial activities.
- ダイムラー社ベンツ最新Eクラスのエルゴノミクス体験
- 人間工学入門その1 何のためにあるのでしょうか
- その2 いつ頃から人間のことを考えてものを作るようになったのでしょう
- その3 参加型人間工学
- 講演 人間工学による物作り その1ー5つの鍵
- 講演 人間工学による物作り その2ー事例1キッチンナイフ
- 講演 人間工学による物作り その3ー事例2 椅子
- 講演と論文・記事
- 国家試験問題(人間工学関連)の傾向と対策
- 目次と趣旨
- 第1章 看護のためのエルゴノミクスとは
- 第1章 1.2 人間工学で必要な人体の知識 1.3 ICTの活用
- 第3章 看護師の動きを時間で測る
- 第4章 患者の満足を調べる
- 第5章 病室の患者のゆとりを測る
- 第6章 椅子・パソコンと健康障害
- 第7章 医療ミス