ペダル操作のミスを防ぐには ー人間工学会九州支部学術集会2019.11.16での報告ー
発表のタイトル
アクセルとブレーキ踏み間違いの研究
-1-Bitセンサーの開発と応用2-
共同研究者と所属
野呂影勇 早稲田大学・エルゴシーティング(株)、藤巻吾朗 岐阜県生活技術研究所、関根康史 福山大学工学部、戸上英憲 産業医科大学医学部、成瀬哲哉 岐阜県生活技術研究所
結論
シートを2006年 アメリカで提案された高機能座面のうち、大腿部の減圧と脚の開度のコントロールをおこなうことで、右足の操作に違いがみられることが示唆された。しかし、まだ予備実験の段階なので、信頼性には限界がある。今後の調査が望まれる。
詳しくは:
シート+シェルでは、右足の可動範囲言い換えれば大腿の開脚角度が狭まることから、右足のつま先の動きの垂直成分が(図4での比較)大きくなっている。膝の角度も、両条件で大きく異なり、シートのみの場合、座標がずれている。これは、高齢者にありがちな姿勢であり、関根(福山のTV 2019.7)が推奨する“股を閉めて運転”はシェルを用いたときに膝の位置が類似する。
以上の結果は、この実験の限りにおいて、関根の仮説を間接的であるが否定するものではない。
シートデザインとしては、バケットシートのようなサイドサポートかつシート幅が狭いほうが良いかもしれない。
実験の方法
モデル
実験は、バーチャルドライブで
測定データの一部
脚の開度のコントロールを行うためのシェルをシートに載せた場合と通常のシートの比較の一部
通常のシートの間口の横幅が、45cm にたいして、脚の開度のコントロールを行うためのシェルの間口の幅は40cm この差は、図の通り
上図は、4つのセンサーの時系列データの一部。
シート+シェルでは、右足の可動範囲言い換えれば大腿の開脚角度が狭まることから、右足のつま先の動きの垂直成分が(シートだけに比べて)大きくなっている。この結果は、この実験の限りにおいて、関根の仮説を間接的であるが否定するものではない。
シートデザインとしては、バケットシートのようにサイドサポートがあるものがアクセルとブレーキ踏み間違いについて、推奨されるかもしれない。
考資料
イタルダ インフォメーション(交通事故分析レポート124号 2018.2)
- 呼吸枕
- 医師用椅子(産医大版)の開発
- 取扱説明書
- 素材の特性から選ぶクッション
- 星観(プラネタリウム)椅子の開発
- 巻きずしロール
- 骨盤ざぶとん
- 仙骨サポート座布団
- 仙骨サポート座布団(SSZ)の効果の検証
- レストランの椅子
- 航空機用シート
- カーナビゲーション用リモコン
- アクセルとブレーキの踏み間違い 研究
- 講演ー実験と製品化人間工学 2017.7
- Ergonomics has an important role to play for supporting economic and industrial activities.
- ダイムラー社ベンツ最新Eクラスのエルゴノミクス体験
- 人間工学入門その1 何のためにあるのでしょうか
- その2 いつ頃から人間のことを考えてものを作るようになったのでしょう
- その3 参加型人間工学
- 講演 人間工学による物作り その1ー5つの鍵
- 講演 人間工学による物作り その2ー事例1キッチンナイフ
- 講演 人間工学による物作り その3ー事例2 椅子
- 講演と論文・記事
- 国家試験問題(人間工学関連)の傾向と対策
- 目次と趣旨
- 第1章 看護のためのエルゴノミクスとは
- 第1章 1.2 人間工学で必要な人体の知識 1.3 ICTの活用
- 第3章 看護師の動きを時間で測る
- 第4章 患者の満足を調べる
- 第5章 病室の患者のゆとりを測る
- 第6章 椅子・パソコンと健康障害
- 第7章 医療ミス