呼吸枕の寝心地は
いかに呼吸が良くなっても、寝心地が良くなければなりません。ただ寝心地はトータルで感じられるものです。呼吸枕では、素材の選定と表面の色彩とデザインに力を入れました。
枕は習慣性が強いものです。日ごろお使いの枕と形状が異なっていますと、違和感がある場合もあるかもしれません。その場合、一日おきに試すなど次第に慣れるようにお願いします。
さて直接首や頭が接し、しかも寝返りという動きをスムースにするために選んだ素材はプラスティックのストローでした。これを適量詰めたシリンダーは、デリケートな首回りーうなじにやさしく接し、しかも寝返りがスムースです。これはストローが一つ一つ独立で、外の動きに応じてシリンダー内で、左右に動く現象(レオロジー)が発生するからです。ストローの圧縮ひずみ特性が、ウレタンフォームと大きく違うことは”素材の特性で選ぶクッション”で詳しく述べておりますが、とても変わった特性でシリンダー形状と相性が良く寝心地と寝返りを巧みに演出しております。
次の動画をご覧ください。
1 シリンダーの動きのある柔らかさ
素材として、ウレタンフォームやタオルなど試したのですがいずれも、気泡が連続していたり、繊維が連なっていたりして、それによるひきつれ現象が起こるので採用しませんでした。このひきつれ現象は、”素材の特性で選ぶクッション”で動画で確認できます。
2 枕に接する体の場所は
頭と頸部です。このうち、頸部はうなじとも称して感覚的に敏感なところです。うなじの感覚について実験を行いました。図1の左は、医学標本で頸椎周りの筋群を確かめました
図1 左 医学標本で筋群の所在を確認 右 うなじの皮膚感覚の検査
3 テラス付き台 素材を選ぶ根拠
3Dコイルばねを用いました。3Dコイル耐荷重特性がよく土台として最適であることと、通気性がすこぶる良いことも選定の根拠の一つです。
4 結果の評価 寝心地を評価する体圧分散
図2をご覧ください。通常の平枕に比べて、40%もの向上が認められます。
- 呼吸枕
- 医師用椅子(産医大版)の開発
- 取扱説明書
- 素材の特性から選ぶクッション
- 星観(プラネタリウム)椅子の開発
- 巻きずしロール
- 骨盤ざぶとん
- 仙骨サポート座布団
- 仙骨サポート座布団(SSZ)の効果の検証
- レストランの椅子
- 航空機用シート
- カーナビゲーション用リモコン
- アクセルとブレーキの踏み間違い 研究
- 講演ー実験と製品化人間工学 2017.7
- Ergonomics has an important role to play for supporting economic and industrial activities.
- ダイムラー社ベンツ最新Eクラスのエルゴノミクス体験
- 人間工学入門その1 何のためにあるのでしょうか
- その2 いつ頃から人間のことを考えてものを作るようになったのでしょう
- その3 参加型人間工学
- 講演 人間工学による物作り その1ー5つの鍵
- 講演 人間工学による物作り その2ー事例1キッチンナイフ
- 講演 人間工学による物作り その3ー事例2 椅子
- 講演と論文・記事
- 国家試験問題(人間工学関連)の傾向と対策
- 目次と趣旨
- 第1章 看護のためのエルゴノミクスとは
- 第1章 1.2 人間工学で必要な人体の知識 1.3 ICTの活用
- 第3章 看護師の動きを時間で測る
- 第4章 患者の満足を調べる
- 第5章 病室の患者のゆとりを測る
- 第6章 椅子・パソコンと健康障害
- 第7章 医療ミス