いい加減な座り方を続ける方法
ぐうたら、沈み込む、崩れ落ちる、ドンと[倒れ込むように]~にもたれかかる(Slump) こう言った姿勢は
家でやれば格別だ。行儀が悪いといわれようが男(近頃は女も)の特権だ。やめるわけにいかない。
筆者もこのような姿勢で、NHKの時代劇を観ている。
しかし、健康上は次のように問題姿勢だ。
1 腰椎のカーブが解消され不健康な平坦化 図1の1
2 尻が前方にすべる 図1の2
3 前方にすべると、腰椎がさらに不健康
図1 男がとりたがるこの姿勢も健康には悪いし、苦しくなって続けられない
解決法(いい加減な座り方でも快適に過ごせる方法)はないわけではない。 以下は私が試みてとても快適なので
その方法を紹介する。ただ、
(1)たかが座ることにこのように手間かけるのか → 一つの考え方として理解いただきたい
(2)これでは試したくとも自分にはできそうもない → 十分とは言えないがバスタオルかバスマットも使えそう。その例として、図4のCを参照いただきたい。
図2は、一つの解決法である。簡単に出来そうに見えるが、それなりに工夫は施してある。
図2 工夫を凝らすと座り心地が持続する
どのような手段をとったか
1. ポンコツの座椅子の再利用
2. 行きつけの家具工場で
2.1特製の座面を作ってもらう
2.2 背当てを増強
(1)背当ての空白部にベルト
(2)背当てに綿クッション
以上が、図2で示された手段である。
個々に説明を加える
1 ポンコツの座椅子
手に入れてから15年経過。クッションがへたり、とくに背当ての部分が、鉄の心材が背中を直撃する。
この座椅子を改造する。
2 特製の座面
いきつけの家具工場(アーバン通商・埼玉県北川辺工場)で、私のアイデアを伝えて座面を作ってもらった。アイデアとは、図4のCに示されたものである。
相手(池田さん)が感が良くて、うまくいった。すなわち、骨盤も支えられ(A)前すべり防止(B)もよく効いてくれる。
図4 特製の座面 A カバーした座面 B カバーを外した状態。Aは、仙骨サポート
Bは、新登場の大腿サポート Cは、大腿サポートをバスマットで代用した場合
図4のCは、バスマットを巻きずしロールにして大腿サポートとした場合である。
3 ベルトと背当てクッション
背当てもへたっているので補強した。一つは、この背当て(図3)の空いている部分にベルトを巻きクッションが抜けるのを防いだ。
図5 背当ての工夫
ベルトは、ナイロン製でモノタロウhttp://www.monotaro.com/の荷締め用などがつかえられるであろう。
背当てクッションは、どこにでもある物でOK。
最後に、
特製座面 カバーはあまり滑らないものを選ぶこと
図6 座面の置き方
図6の座面を前後して、骨盤が支えられる楽ちんな位置を選ぶとよい。 おわり
椅子の悩み上位3位と解決法
チェアクリニック 1998年から現在(2014年)まで
チェアクリニックの紹介
大学研究室の研究から弊社の製品すべてにおいて、長年のクリニックで得た体験から学んだことの成果であるといえます。
○チェアクリニックとは、
日頃使っている椅子をもつとよい座り心地で座るには?
自分にぴったりの椅子を見つけたい。
座ることがつらい。悩みを聞いてほしい
このような疑問や要求には、椅子のメーカは、答えてくれません。こういったメーカとクライアントのギャップを解消するためチェアクリニック(正式名称Chair Clinic and Design Studio)を1998年に開設しました。このクリニックでは 2003年までに、232名について診断が行われ、クライアント個々の疑問や要求にお答えしてきました。その後主に訪問クリニックに切り替え現在(2014.9)に至っております。昨年からは、診療所(山口市とよた整形外科クリニック)でのクリニックも行うようになりました。
まずは、いくつかのクリニックの様子をご覧にいれましょう。
研究室でのクリニック
写真1は、早稲田大学(理工学部キャンパス)でチェアクリニックを始めた時の様子である。訪問された方は、股関節症を患っておりました。
写真1 チェアクリニックの最初は面談
写真2 訪問クリニック
写真3 整形外科でのクリニック
写真4 オフィス(エルゴシーティング㈱)でのクリニック (2014)
写真5 104歳の方のクリニック
作業中です。もう少々お待ちください
椅子は軽いほうがよい 高齢者の椅子 おすすめポイント1
高齢者の椅子選びアドバイス 2017.3.7 (改訂) 最後の購入時の4つのポイント を加えました
先日、ある70歳前後のご夫婦のお住まいにお邪魔しました。4人用の食卓に、2つの椅子がありました。もう2脚は、別な部屋で使われているそうです。息子さんらが返ってこられたときは、別な部屋から椅子を持ってきて使うそうです。家族の人数は、人生の中で伸び縮みます。50歳台で椅子を新調される場合は、先々のことまでお考えになることをお勧めします。
高齢者の椅子選びアドバイスとしては
元気な方々
痛みや疾患をお持ちの方
に分けられます。
1999年以降早稲田大学野呂研究室とエルゴシーテイング㈱は、座ることの問題を解決するチェアクリニックを開設し多数の高齢者の座るときの問題解決に取り組んできております。ここでは、そのなかから、ご参考までに紹介します。
高齢者の椅子として必要なことは、まず次の動画をご覧ください。
この動画でお分かりのように椅子は、軽いほうが、とくに高齢者にはよいです。軽いといってもどのくらいか?その目安として、3kgから5kgとしておきます。ところが、意外とそのように軽い椅子がないのです。
椅子が軽いことは本当に重要です。椅子を購入されるときは、
① 重量が許容範囲か
②、椅子の高さは、合ったものに おすすめポイント2
③ 座り心地は体圧分布と関連性が高いことについて
クッションを使う場合は、クッションと座り心地との関係も重要です。
④ (新しく加えました 2017.3.7) 脚も大切です。
下の写真の右のようなそり型の脚をお勧めします
例えば、和風旅館の椅子にはよく使われております
私が作ってもらうときは、鳳山堂 http://hozando.ocnk.net にお願いしております。
高齢者の椅子 おすすめポイント
高齢者の椅子選びアドバイス 2014.6.13 動画改訂
先日、ある70歳前後のご夫婦のお住まいにお邪魔しました。4人用の食卓に、2つの椅子がありました。もう2脚は、別な部屋で使われているそうです。息子さんらが返ってこられたときは、別な部屋から椅子を持ってきて使うそうです。家族の人数は、人生の中で伸び縮みます。50歳台で椅子を新調される場合は、先々のことまでお考えになることをお勧めします。
高齢者の椅子選びアドバイスとしては
元気な方々
痛みや疾患をお持ちの方
に分けられます。
1999年以降早稲田大学野呂研究室とエルゴシーテイング㈱は、座ることの問題を解決するチェアクリニックを開設し多数の高齢者の座るときの問題解決に取り組んできております。ここでは、そのなかから、ご参考までに紹介します。
高齢者の椅子として必要なことは、まず次の動画をご覧ください。
動画 高齢者の椅子 おすすめ ポイント1
この動画でわかることですが、
椅子が軽いこと
椅子が前後に動かしやすいこと
です。
ほかに重要なことが二三ありますので、別な機会に動画で紹介したいと思います。
以下に述べるチェアクリニックは、最近も行っております。ひとつは、テレビですが、一昨年の古田さん今年5月の水泳の宮下さん(あさイチ)へのクリニックは、ご覧になった方もらっしゃるかもしれません。番組であのようになぜかスポーツ 関係ですが、本当は高齢者の方や子供達のチェアクリニックがもっとしたいと思っております。
次の写真は、とよた整形外科クリニック(山口市)のリハビリテーション部でクリニックを行っているところです。2013.6.29
写真 腰痛にやさしい椅子に腰かけた女性を囲んで、
右豊田院長 中央 野呂 左 小山東北大准教授
座ることの問題を解決するチェアクリニック
(高齢者の椅子選び (使用中の椅子を改善する方法))
1999年以降早稲田大学野呂研究室とエルゴシーテイング㈱は、座ることの問題を解決するチェアクリニックを開設し多数の高齢者の座るときの問題解決に取り組んできております。以下にその体験とデータに基づいて述べることにします。
チェアクリニックでは体圧分布の測定や骨盤の傾斜を測定、そして多くの椅子を用いてのアドバイスを受けることができます。また、必要に応じて住まいを訪れ実際に使われている椅子を用いての訪問クリニックも非常に多く行いました。10年間のクリニック受診者は、235人となりました。次の二つの図は、男女別年齢分布です。
図 座ることの問題解決でチェアクリニックを訪れた女性の年齢分布
女性の年齢幅が広く、60歳ー70歳を中心とした山と30歳を中心とした山が認められます。最高年は、当時105歳でした。
図 座ることの問題解決でチェアクリニックを訪れた男性の年齢分布
男性の分布は、山は一つですが、40歳ー50歳の人数が女性に比べると多いのが認められます。
このチェアクリニックで得た結果に基づいて使用中の椅子を改善する方法を中心に高齢者の椅子選びのアドバイスを述べます。 2012.7.9
新規購入と使用中の椅子に分けて解説します。
1 新規購入の場合
■身体をしっかり支えるもの
・背もたれが腰まであって、腰を支えるもの (換言すると中抜け背当ては困る)
→60代のご夫婦が、背もたれが背中部分10cm程しかない椅子を使用。
腰が痛い、落ち着かず長時間座っていられない、という悩みがあった。
換言すると、背当てに座ぶとんやクッション当てることができること。
・背もたれが大きく、肩や頭まで支えるもの
→80代の女性が、読書やリラックスのための椅子を要望。
頭を自分で支えるのが疲れる、という悩みがあった。
・肘掛のあるもの(左右のバランスが悪い場合の補助、立ち上がり動作の補助)
・足の裏がぴったり床に着いているか 着いていると体を支え姿勢を保ちやすい
足がぶらぶらしている状態で姿勢を保つのは余分な筋力が必要
(誤嚥を防ぐためには:足の裏がぴったり床に着いている、体幹をまっすぐに保つ、頭は軽くうなずく状態)
■身体の大きさにあうもの
・座面の高さと、膝から下の脚の長さが合うもの(むくみの防止)
・座面の奥行きと、お尻から膝までの長さが合うもの(腰痛の防止)
・ 座面の幅が大きすぎないもの(大きすぎると身体が支えられず、安定しにくいため)
■ 軽いものを選ぶ
3kg 〜 4kg が望ましい。6kg までは許せます
日常生活では、椅子を前後にずらす動作は、非常に多いので必須条件である。
2 使用中の椅子を改善する場合
○座面の高さが高すぎる場合
→ 座面の高さに合うように、足置き台を使用する
(雑誌などを積み重ねて、適切な高さを試すと良い)
足置台の使用は、いまや常識となりました。しかし、高齢者によっては、これを置いたため、今度は、椅子からの立ち上がり時に不安がることがあります。
○座面の高さが低すぎる場合(高齢者の場合、ほとんどない)
座面に硬めのクッションを置き、座面の高さを高くする
○座面の奥行きが大きすぎる場合
背もたれの部分にクッションを置く(背もたれを使えるようにする)
80才台の人はほとんど大きすぎる。
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